2005年6月
 今回の第1特集は「旨い早い安い」をテーマにした、食事処と飲み屋で構成する特集。食事処は先に決まったのですが、飲み屋がなかなか決まらない。情報の収集網を広げねば…。
 そんな夜ネタに困った時に呼ばれて飛び出るのが、知人のK氏。ご同行願いました。まずは昭和風情なキャッシュオンデリバリーの店。アテもわりにきちんと作ってあるし、アルミの皿にお金を置いておいて、そこから集金されるというシステムもなんだか楽しい。「ここに決めたい、ここに決めたい」と焦る気持ちで「ここでいいやんなぁ!」と喚く私にぴしゃり。「この雰囲気でこの値段と味はフツーやで! 次や次!」。…とほほ。
 その後カジュアルな焼酎バーやカフェのような立ち飲み、串カツ屋を巡り、辿り着いた立ち飲み。薄暗い蛍光灯の光の下で、酒盗と名物の玉子料理を前に日本酒をちびりちびり。横ではK氏が、私がいかに立ち飲み屋を解していないかを説いてます。「あぁ、ホンマにそうやなぁ」と聴き入っていると、私の目からぽろりぽろぽろ。な、なんと涙が! …そうなんです、たまに私は泣き上戸になるのです(かなり迷惑ですね…)。「えぇ〜、なんで…??」と言いながら、K氏はティッシュを出したりあたりをキョロキョロしたり、あたふたしてます。それもそのはず、私たちが立っているのはL字カウンターの横棒のところ。店中の人から私の泣き顔がまる見えで…。
 代金を払って、私を引っぱり、逃げるように店を出るK氏。「二度とあの店行かれへんやんか! 演歌聞いて泣くんやったらいいけどなぁ(それもどうかと思いますが)、僕が悪いこと言ったみたいやんか!」とキレるK氏。「次、どこ行きましょか(泣くだけ泣いてけろり)」と私。
 6月号のページの裏側にはこんな涙、涙の物語が秘められていたのでした――えっ? ただの飲み過ぎですか? はい、すいません…。(白)