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2005年8月
8月号の北摂特集、その中のテイクアウト商品をロケハン(?)しに行ったときのこと。最初にビストロでロケハンを済ませ、その後さらに電車に乗って、二駅はなれた場所にあるショッピングモールへ向かいました。もちろん、目当ての商品を購入しに行ったわけですが、電車まで乗りながら、それだけを購入して帰るなんてなんだか悔しい私。ショッピングモールに、何か面白いネタは埋もれていないかしら?と、貪欲にターゲットを探し始めました。それと思しきものは、ゴージャスな雰囲気のパティスリーと、明るい雰囲気のブーランジェリー。
まずはパティスリーにちらっと入って、ぐるりと店内を見渡します。イートインもあったので、一つ試食してみようかなと思いつつも、もともと大のパン好きの私、「どうせ試食するならパンやんな…」と独り言を言いながら、店を後にすることにしました。
そして、いざ気になるブーランジェリーへ。ハード系のパンに食パン、惣菜パンにおやつパン…商品のラインナップを見る限り、こちらは守備範囲が相当広い。ちょっと嫌な予感。全部食べてみるほどお腹に余裕はないし(むしろ、ロケハンを終えた直後なのでお腹はすでに“パンパン”!)、一体何がここのウリなのか推測しあぐねていました。う〜ん…。商品トレイの周りをぐるぐる回ること10分。何回見ても、商品が増えるわけでも減るわけでもない。決めかねた私は、えいっと、自分が一番好きなクリームパンをトレーにのせました。(これだけ悩んでも、最終的に“普通”のものを選んでしまうのは、聞くところによると優柔不断のO型の悲しい性だそうです。)
さあ、いざ席へ。早速、手で二つに割ってみると、手に伝わってくる“サクッふわっ”としたパン生地の感触。中のクリームは、ずっしり重いわけではなく、かといってとろ〜んと流れでてくるようなタイプでもありません。期待をふくらませ、パクリと一口。むむむっ。これは、食べたことのないクリームパンじゃあないの!?
まず、クリームを包み込む生地。噛めば噛むほど味わいのあるもっちり感とはほど遠く、独特の香ばしさがあるわけでもない。ただただ、妙に軽い。妙に、というのがミソ。サクッとした軽さが美味しいパンというのもありますが、クリームパンでサクッと軽いなんて私は初めて。気泡を含みすぎていてパンとして物足りないといえばそうだし、でも、あくまでもクリームを主役にして影からそれを支えている“慎ましやかな”生地という風にもとれる。本当に主張がないんです。どう思います?
中のクリームは、これまた妙。カスタード好きにはたまらないとろんとゆる〜いクリームではなく、かといって昔懐かしいざくっとしたカスタードでもない。これもまた、妙に軽い。柔らかいわけではないのに、もたつかない。さくっと切れる軽いクリームでした。
「あれ?」「え?」「美味しい?」「物足りない?」「いや、これぞ次世代のクリームパン!?」なんて、一人であれこれ押し問答をしていたら、あれよあれよという間にクリームパンはなくなってしまいました。
「あそこのパン屋さんもイケますよ」と先輩に報告したかった私ですが、結局私はそのロケハンを、私のクリームパン記録として胸にしまいまいました。美味しいものを食べたときは理屈なしに幸せになってしまうのが人間の本能ですから、きっと何かが違うんだろうなという結論に至ったわけです。ただ、今でも非常に“気になる”クリームパンであることは確か。いつか、もう一度確かめにいかなければいけないと思っています。(麻)
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