2008年7

 今月の第1特集のテーマは豚肉。【豚のまるかじり】というタイトルには、「頭から尻尾まで、泣き声以外の全ての部位を食べ尽くしたい!」という、豚にかける熱い思いを込めました。
とはいえ今回、ロケハンを進めるごとに辛くなってきたのが、このぷるんとジューシーな脂部分。 確かに脂身は、豚肉の魅力の一つであることには間違いないのですが、美味しい豚料理をいただくのに比例して、この脂分の摂取量がどんどん増していき、ロケハン終盤戦では、担当した肉好きの大食漢ライターMさんですら「夜通し、ずっと眠れなかった」と証言するほどでした。
そんな中で発見したのが、キュウリの力。ロケハンで、大阪・天神橋筋七丁目の『焼きとん 正一』を訪れ、あれもこれもと注文した際、「これと一緒に食べるのが流儀やで」と、キンと冷やしたキュウリ一本を出す「かっぱ」というメニューを薦められたのがきっかけでした。豚肉の部位の品揃えが豊富で、まさに頭から尻尾までの豚の食べ尽くしが実現できるお店ですから、興味の限りに注文してみたくなります。そんな中に、胃をスッと落ち着かせる(気がする)ためにもュウリパワーが役に立ちました。それ以来、編集部に取り寄せたロースや豚足、焼き豚をたらふく試食した日や、しゃぶしゃぶ店を数軒回った日の夜に、あの爽やかな酸味とみずみずしい歯ごたえを無性に求める自分が。デスクワーク中にもキュウリをポリポリ囓りながら、無事にロケハン期間を終えることができました。
一口目でじゅわっと広がる豚の脂はやっぱり美味しい。これを堪能し続けるためにも、豚肉と野菜の意識的な組み合わせは不可欠だと実感した次第です。ということで、豚肉特集とともに、今号の第2特集「主役は野菜!」もぜひご参照くださいませ。(沼)